「マルセル・デュシャンと日本美術」@東京国立博物館

f:id:artwriter:20181016222751j:plain

レディメイドの車輪やベン…いや、《泉》などや、現代美術の教科書に掲載されてる写真とかもいっぱいあって、ミーハー的にワクワクした。授業で習った通りちゃんと「R.MUTT」のサインがある!

 

《チョコレート磨砕器》《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも(大ガラス)》《瓶乾燥器》とかが、1室に並べられているのは、ただただデュシャン・ワールドの空間が広がっていてかっこいいなと思った。

f:id:artwriter:20181016222645j:plain

ゴーギャンセザンヌっぽい初期の絵画から、キュビズムな絵画も面白い。
この当時の近代絵画の流れをおさらいしているみたいだ。
《階段を降りる裸体 No. 2》は、本当にかっこいい絵だと思う。
こんな乱れた絵の中にも、きちんと美しい裸婦が見えるし、キュビスムはそもそも画期的な発想だと思うけれど、そこに「時間」を持ち込んだというのは天才だとしか思えない。

「視覚」に頼る芸術を否定して、「観念」を持ち込んだというのは
現代芸術を知的な遊びに押し上げた功労者でもあり
難解で敷居の高いものにしてしまった戦犯でもあると思う。
そういう意味でもやっぱりデュシャンはすごい人だ。

 

でもなんでその後に利休や写楽なんだ?
日本美術とのリンクが全く見えなくて無理矢理感満載。
近美がやれば所蔵作品とのリンクもっと意味あるものになったと思うけど。

過去の作品の貸し出しのお礼が云々とか
東博という場所でやる意義とかなんだか大人の事情が見え隠れするんだけれど
周りに人に聞いてもこの試みはかなり不評だ。

デュシャンしゃんと利Qはん」も、キャラとしてなんだかなあ。
便器のストラップとか、車輪の動くミニチュアとかあったら
絶対買いたかった。そういうオリジナルグッズ期待してたのに…。

f:id:artwriter:20181016224132j:plain

ブログ村・参加しています。
ポチッ!していただければ嬉しいです♡ ☟